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賃貸経営知恵袋【不動産コンサルコラム】
       
◇2024年6月号『マネーローンダリング対策』NEW

 

 

 あっという間の6月で、年が明けてここまで何をして時間が経過したのだろうか、
と思わずあせってしまいます。

 毎日予定に追われて、朝から夜まで同じようなルーティンをこなして生きていますが、
もっと時間の使い方に工夫は出来なかったのだろうか、と少し反省してしまいます。


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 今年は相続対策による土地の売却や相続をきっかけに、
賃貸事業物件の建築等所有物件の活用や、見直し案件が増えてきました。

 そんな中で、高額取引をする際には個人情報の提出を頻繁に求められていませんか?
 これは【マネーローンダリング対策】の一環で、別名【資金洗浄対策】の事です。

 日本では金融監督庁が中心となり、平成15年から銀行での個人口座を作る際には、
非常に細かく身分の証明を出す様求められるようになりました。

 ここからが始まりで、テロや暴力団等による高額な資金の流れを止めるための情報開示です。


 実は最近もありました。
 大谷翔平選手の専属通訳だった水原一平被告が、胴元に支払っていた25億もの資金の流れ。
 水原被告が支払ったお金は、違法賭博胴元のカジノ口座に振込され、
胴元はカジノでチップに換え、勝った時に現金化していたとの事ですが、
これが資金洗浄の手口です。

 違法な資金をカジノという場所で形を変え、正規の通貨として手元に戻すという作業です。


 テロも薬物取引も違法行為の賭け事も、暴力団の資金も紐付けされた口座は、
警察も監視していて使う事が出来なくなっています。

 そこで目を付けられるのが銀行や不動産会社、生命保険や損害保険会社等大きな資金が動く世界です。
 当然警察も目を光らせていて、契約や取引時に関与した全ての人達の身元情報の提供を求める訳です。

 賭博や覚せい剤で儲けた資金を、“不動産”という形に変えて隠し財産にしたり、
その逆で儲けたお金で買った不動産を売却して、その資金で違法な事を繰り返す。

 それを防ぐための法律が【組織的犯罪処罰法】や【犯罪収益移転防止法】などです。
 そして闇の世界の人間は、警察が目を付けていない個人口座を買って利用しているのです。

 私たちは不動産の購入や売却を頻繁にする事がないため、過去に取引した際には、
こんな厳格に「個人情報を求められる事がなかった」と感じる方もおられると思います。

 なぜこんなに求められるのか、自分の個人情報が悪用されたらどうするのかと、
逆に不安を煽った形になってしまった事がありました。


 この法律を知らない方にとっては、確かにその通りだと、もっと詳細な説明の必要性を感じました。

 そんな場面に遭遇した時には、前述のような経緯から説明出来ると、大変親切な対応になると思います。
 是非、「個人情報イコールマネーローンダリング対策の一環」である事を知って下さい。

 

そして日本中の社会問題となっている、「空き家問題」について触れてみたいと思います。

高齢化がスピードアップする中、高齢者の親が亡くなり子供達は既にマイホームを構えていると、必然的に親の住居は不要になります。

特に遠方であれば、親の居ない田舎に行く機会さえ無くなってしまいます。

解体するにも、最低でも100万前後の費用が発生するとなると、
そのままでいいやという結論になり、イッキに空き家が拡大している状況です。

近隣からすれば、防犯的にも防災的にも不安ですし、美観的にも雑草だらけで虫も発生して、不衛生な事です。

そして犯罪者にとっては、こういう「放置された空き家」がアジトとして最適な環境になります。

覚せい剤の取引や詐欺集団の組織は全国の空き家・空き室を狙っています。

 

私たち不動産の世界では、現地に鍵番人を設置していつでも案内が可能な状況を準備しておくのですが、
統一した暗証番号で管理していると、精通した犯罪者はその暗証番号で室内を受け渡し場所として利用していくのです。

 

今や空き家・空き室は、犯罪者の標的となっている事を認識いただき、
もしそこで殺人や覚せい剤の取引が行われニュースに出てしまったら、
貸す事も売る事も出来なくなる欠陥物件になってしまう事を是非、避ける対策を講じて下さい。

誰しも空き家や空き室は、資産として保有しておられる筈です。

自分には無縁と思っている犯罪が、大変身近で行われている事を知っただけでも回避のチャンスです。



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